第5学年総合的な学習の時間の取り組み

1.実施期間    5 月 〜 2 月

2.学  年    第 5 学年

3.指 導 者    中島隆誌・北山友梨・寅本光子・小鳥貴弘・岩尾悦代

4.単 元 名    「ふるさとクリーン大作戦」

5.単元について

 今,世界中で地球環境を守ろうということが声高く叫ばれている。そんな中,5年生では  先ず自分たちの地域に目を向け,身近なところにも環境問題があることに気づき,それを自  分の問題としてとらえ,少しでも解決していける子どもに育てたいと本単元を設置した。

6.単元の目標

○地域に目を向け,環境問題を自分の問題としてとらえることができる。
○自分のとらえた環境問題を少しでも解決していこうとする態度を育てたい。
 

7.指導計画(全40時間)

(1)出会い・発見・・・3時間
@自分の家の周り,通学路,川などの身近な環境を見つめ課題を考える。
A道徳「ふるさとの川」を学習し,自然環境をよりよくしようという気持ちを養う。

(2)探求・追求・・・20時間
   @佐川の環境を調べる。
・ゴミ調べ
・水質調べ
A調査したことをまとめる。
B佐川で鯉の放流を体験する。
C森林・林業教室の体験をする。
D現在の環境問題について調べる。

(3)まとめ・表現・・・15時間
   @自分のとらえた問題をまとめ,
    発表会をする。
・作文
・ビデオ
・模造紙等にまとめる。
・プレゼンテ−ション 等

(4)振り返り・活用 ・・・2時間
@自分のできることを行う。
・作ったポスター,看板を立てに行く。
・清掃活動を行う。
・リサイクル 等






8.教科・道徳・特別活動との関連

社会科「国土の環境を守る」 特別活動「鯉の放流」
図画工作科「ポスター作り」 道徳「ふるさとの川」
 

9.学習活動の記録

出会い・発見
@自分の家の周り,通学路,川などの身近な環境を見つめ課題を考える。
・ 自分の家の周りで「きれいにしたいな!」と思うところを調べ,課題を考えた。その場所を学級のみんなに知らせる発表会を行った。
 ◎「公園をきれいにしたい」・・・毎日遊びに行ってるから,汚くしておくと遊べない。ほかの公園よりもきれいにしたいと思った。きれいになったらうれしいです。
 ◎「海神川をきれいにしたい」・・・昔は,鯉や魚がいっぱいいたのに,今は少なくなったから,川をきれいにして,帰ってきてもらいたいです。また,ゴミを拾ってきれいにすれば,川にいる生き物が死んでしまったりすることが少なくなると思います。
 ◎「バイパスの植木の植えこみをきれいにしたい」・・・弁当のゴミやカンとかいっぱいほっているので,そうじしたいです。時々,道にゴミが出ているときもあります。
 ◎「児童館をきれいにしたい」・・・児童館の公園にお菓子のゴミやカンがいっぱい落ちている。ゴミがたくさんあると遊びづらいし,遊びにくい。児童館のおばちゃんも, きたないからそうじしてくれている。みんなが使う場所だから,自分たちもそうじをして,きれいにしたい。
 ◎「佐川をきれいにしたい」・・・佐川の中流には鯉がいるが,いっぱいゴミがあったので鯉が苦しそうにみえた。ポスターを書いて,みんなに呼びかけて,佐川をきれいな川にしたい。

A道徳「ふるさとの川」を学習し,自然環境をよりよくしようという気持ちを養う。   (児童の感想)
わたしは,道路などのゴミはたまに拾うけど,川のゴミはいつも拾っていなかった。でも,ひでお君は川のゴミを拾いに行ってすごいなあと思った。自分から拾いに行くなんてすごいと思った。わたしもこれからは,できるだけ拾うようにします。また,自然環境を壊さないように努力し,海や川・山は,自分たちで大事にしていきたいと思います。

探求・追求
@佐川の環境を調べる。
・6月13日,佐川のゴミ拾いとゴミ調査を行った。学年を3つの班に分け,3カ所に分かれて行った。
  (児童の感想)
 6月13日に,佐川のゴミ拾いとゴミ調査を行いました。はじめはカンは30個ぐらいだと思っていました。ぼくは,「たぶん,あんまりないな。」と思いました。でも,実際に行ってみると,意外に多かったです。その中でも,特に印象に残ったのが2つあります。一つは,大きな大きな木の板です。その木の板は,スーパーの袋一枚分ぐらいで入りました。二つ目は,何かの機械の部品でした。そして,調査結果では,なんとカンの数が104 個あったとは,びっくりしました。その他にも,ビンが7個,ビニールのひももありました。「こんなところに鯉を放流したら,鯉が死んじゃうよ。」と思いました。ぼくは,鯉が安心して住める佐川にしていきたいと思いました。

A佐川の環境調査についてまとめる
・ゴミの種類や量をまとめ,川が汚れる原因や川のごみを減らす方法などについて,考え話し合いをした
  
B鯉の放流を体験する。
・6月25日「打田鯉放会」の方々と鯉の放流とゴミ拾いを行った。川の中に鯉をそっと放流し,元気に泳いでいく鯉を見えなくなるまで見守った。最後に河原のゴミ拾い を行い,川の環境について関心を高めた。

C森林・林業教室
・「森林について」「林業について」の話を聞き,森林のはたらきや森林破壊の問題などについて学んだ。また,丸太切りや木工の体験をし,森林についての関心を高めた。

D現在の環境問題について調べる。
・子どもたちが学習してきたことや,体験してきたこと,関心を持ったことをもとに,調べ学習を行った。
 ◎子どもたちが調べたテーマの例 
「ごみを減らす方法」「町のゴミ問題」「なぜ,川が汚れるのか」「リサイクルについ     て」「地球温暖化について」「森林破壊について」など
 ◎調べ学習の方法の例
・インターネットで・書籍等の資料で・家庭での実践・アンケートをとる・現場観察 (放課後等の時間を利用)・リサイクルの実験・など

まとめ・表現
@自分のとらえた問題をまとめ,発表会をする。
・自分が調べたことを作文や模造紙,パソコンで表し発表会を行った。友達の発表を聞    くことによって,さまざまな環境問題に関心を持つことができた。
※NHK放送体験クラブでは環境問題について学習したことをもとに番組作りをした。

振り返り・活用
@自分のできることを行う。
・自分たちが学習してきた環境問題を解決していくためには,自分たちにできることは    ないのか,どんなことをしていけばいいのか話し合った。

10.成果と課題

・行事として設定されていたものも含め,子どもたちは環境問題に関する様々な体験学習を行うことができた。
・体験活動を多く取り入れたことにより,環境問題に高い関心を持つことができ,個人やグループで調べ学習を進めていく時も,自分たちのテーマをしっかり持つことができた。
・自分たちの学習したことをまとめ発表するとき,自分に合った表現方法を選ばすことにより,意欲的に表現活動に取り組むことができた。また,発表のときは,他の人に分かりやすい表現をする(掲示物,言葉,話し方など)ことの大切さを学ぶことができた。
・「振り返り・活用」について話し合い,子どもたちに啓発するにとどまった。
・体験活動については,学年全員一斉に行うのではなく,子どもたちの興味・関心をもとに,グループ等に分かれて取り組んでいく方法も考えられた。しかし,学年全員一斉に行うことにより全員が多くの体験をすることができ,環境問題への関心が高まった良さもあった。
・5年生のもう一つの総合のテーマである「農業学習」の学習活動との兼ね合いで学習期間が長くなり,子どもたちの興味が持続しにくかった面がある。
・子どもたちの表現能力の差が大きく,基礎学力の必要性を感じた。