第3学年 総合的な学習の時間の取り組み
1 実施期間 5 月 〜 10 月
2 学 年 第3学年
3 指 導 者 榊基久子・西平修子・高岡しおり・北山泰子・中林惠以子
4 単 元 名 「うち田大すきワクワクたんけん!」
5 単元について
3年生の社会科「わたしたちの市のようす」という単元で、「うち田」の町を再確認するために町探検等を通して、自分たちの町調べの学習をする。このことをさらに発展させ、自然や地域の人、興味のある文化や施設とふれ合う中で、自分を見つめ直し、それぞれのよさを実感させるとともに地域に愛着を持ち、住みよいふるさとづくりについて考え、今自分に出来ることは何かを追求させていきたい。
6 単元の目標
○「うち田」の町に関心を持ち、地域の人々とふれ合いながら調べていく中で、「うちた」 のすばらしさに気付き、みんなに知らせることができる。
○調べ方やまとめ方等、総合的な学習の進め方を身に付ける。
8 教科・道徳・特別活動との関連
社会「わたしたちの市のようす」
道徳「祭りだいこ」
7 指導計画(全50時間)
(1)出会い・発見・・・ 8時間
@総合的な学習の進め方について知る。
A学習のテーマ「うち田大すきワクワクたんけん」について知る。
B各自のテーマを決定する。
(2)探求・追求・・・ 24時間
@調べ学習について学ぶ。
Aグループごとに自分たちのテーマにそって調べ学習を進める。
(3)まとめ・表現・・・ 10時間
@各グループごとに今まで取材したものをもとに表現方法を工夫する。
A発表会の準備をする。
B発表会をする。
(4)振り返り・活用 ・・・8時間
@お世話になった人たちにお礼をする。
A自分の町の未来についてまとめる。
B自分のまとめをする。
9 学習活動の記録
(1)出会い・発見
@総合的な学習の進め方について知る。
冊子をもとに、初めて取り組む総合的な学習とは何か、どういう風に進めていけばいい のかを知る。
A学習のテーマ「うち田大すきワクワクたんけん!」について知る。
社会科での校区探検活動や登下校で見かけた農作物等から発見したことや不思議に思っ たことの中で、さらにくわしく調べたいことを話し合う。
B各自のテーマを決定する。
・いちじくの育て方について
・いちごについて
・花のそめ方について
・田中神社について
・米について
・玉ねぎについて
・公共施設について
・店について
・土地利用(家・川・道・田畑)について
(2)探求・追求
@調べ学習について学ぶ。
冊子をもとに、調べる方法について話し合う。
Aグループごとに自分たちのテーマにそって調べ学習を進める。
訪問する際のマナーや交通ルール、学習内容について話し合う。
(3)まとめ・表現
@各グループごとに今まで取材したものをもとに表現方法を工夫する。
調べたことをどのようにしてまとめるか、グループごとに話し合う。
A発表会の準備をする。
自分たちで決めた表現方法でまとめる。
・パソコンで
・新聞で
・紙芝居で
・絵本で 等
B発表会をする。
発表を聞いてわかったことや疑問に思ったことを書く。
(4)振り返り・活用
@お世話になった人たちにお礼をする。
A自分の町の未来についてまとめる。
B自分のまとめをする。
○各グループの取り組み
《イチジクをもっと知ろう》
打田町で作られているいちじくについて、栽培している方やJAの方から話を聞き、まとめる。
・イチジクの育ち方について
・イチジクの木が横に広がっていることについて
・イチジクの水のやり方について
・イチジクの葉について
・イチジクという名前について
・イチジク料理について
*この班の児童は、個人で課題をもち、話を聞いてきたり、写真を撮ってきたり、また実際にイチジクジャムを作ってみたりと意欲的に取り組むことができていた。発表も自分が調べてきたことを、分かりやすくまとめ、大きな声で言うことができた。
《いちごのひみつ》
打田町で作られているいちごについて、栽培している方やJAの方から話を聞き、まとめる。
・いちごの育ち方について
・おいしいいちごを作る工夫について
・いちごジャムの作り方
・ハウスで作るいちごと外で作るいちごの違いについて
*この班の児童は、栽培している方から聞いてきたことを、みんなのものにするため、話し合 いをしっかり取りながら進めていた。まとめていく途中で新しい疑問が出てきて、また調べ たりと深めることができた。
《花のそめ方について調べよう》
花をそめている方に話を聞きに行き、まとめる。
・花をそめる理由について
・そめる色について
・そめる花について
・そめる材料について
*この班の児童は、実際に花をそめているお家へ話を聞きに行き、ビニールハウスで育てている花や、花をそめる材料をみせてもらった事で、絵の具ではどうだろうと、花をそめる事について興味を深めることができた。
《打田の花のとくちょう》
JAの方から打田で作られている花についてお話を聞きまとめる
・打田で作られている花について
・はやっている理由について
・打田で作られてバラについて
・ビニールハウスで育てる事について
・花はどこへ持っていくのかについて
*この班の児童は、個人で課題を持ち、また、その事について自分なりの予想をたてた上で、 お話を聞きに行った。また、自分で写真を撮ってきたりと意欲的に取り込むことができた。
《バラの育て方について》
花屋さんから、バラについて聞き、 まとめる
・バラの育て方について
・バラの種類について
・バラにトゲがある理由について
・バラの咲く時期について
・バラの種について
*この班の児童は、花屋さんに聞きに行き、わからなかった事をさらに本やインターネットで調べたりと意欲的に取り組むことができた。校区探検に行ったところから、時間の経過に合わせて、紙芝居にまとめ、大きな声で発表ができた。
《きれいなシャクヤク》
花屋さんから、シャクヤクについて聞き、まとめる
・シャクヤクの育て方について
・シャクヤクの種類について
・シャクヤクの色について
*この班の児童は、本で調べたり、チラシを見つけてきたりして、意欲的に取り組み、分かっ た事を中心に大きな声で、みんなの方を向いて発表することができた。
《田中神社》
打田町にある二つの大きな神社、東田中神社、西田中神社についての歴史を知り、それぞれの疑問を調べる。
・東田中神社について
・西田中神社について
・なぜ田中神社が東と西に分かれたのか
・それぞれの神社の名前の由来について
・こま犬、鳥居、浄水、鐘、さい銭の意味や役割
・神社の意義
*この班の児童は、主に疑問をインターネットや、田中神社に詳しい地元の先生に話を聞いた りして、調べ学習を進めてきた。課題として、田中神社についての歴史的な内容は、小学生 には大変難しく、聞き取り調査は難航した。そのため、教師側がかみくだいて説明しなけれ ばならない箇所がいくつかあった。
《米》
打田町の米作りを調べるとともに、米についての疑問を本やインターネット、JAのお じさんに聞くなどしてまとめる。
・打田町の米作りについて
・打田町の米作りの歴史について
・米の種類や、成長の仕方について
・米の不思議など
*この班の児童が米を調べようと思ったわけは、一学期に行った校区探検から、打田町は米作 りが盛んであることに気づき、自分たちが毎日食べているお米にも深く興味を持ったのがき っかけであった。主に、本やインターネットで調べたが、どうしてもわからないことや、打 田町の米作りのことについては、JAの方に教えてもらった。
《玉ねぎ》
打田町には、玉ねぎ畑が多いことに興味を持ち、日頃食べている玉ねぎの意外なひみつを さぐろうとした。
・打田町の玉ねぎ畑が多いわけ
・玉ねぎの栄養について
・なぜ玉ねぎは、目にしみるのか
・玉ねぎの花ってあるのかな
・玉ねぎの成長について
・玉ねぎ工場で何をしているのか
*この班の児童が玉ねぎについて調べようと思ったきっかけは、家の近くにJAの玉ねぎ選別 場があり、そこに毎年春にたくさんの玉ねぎが集められているのを見ていたからである。後 の子どもの感想に玉ねぎの花についてもっと調べたいとあったが、花については、打田町で は調べにくく粉河町での調べ学習となるので、この点は今後の課題であるといえよう。また、 玉ねぎがきらいであった児童が、玉ねぎを調べることによって好きになったと後の感想に書 かれていたのは、うれしいことである。
《公共施設を調べよう》
打田町にある公共施設施設の中で 町民プール・こばと保育所・皆楽園についてまとめる。
・町民プールについて
・こばと保育所で働いている人々の様子
・こばと保育所の子どもの活動について
・皆楽園の施設について
・皆楽園のお年寄りの様子について
*この班の児童は、聞きたいことをきちんとまとめ、知りたかったことや見学してわかったことを中心に意欲的にまとめていた。発表も堂々と皆の方を向いて大きな声で頑張れた。後の子どもの感想に「お年寄りとのふれあいをもっと持ちたい。」「こばと保育所の様子をもっと観察したい。」等,意欲的な感想が多かったのはうれしいことである。
《店のひみつをさぐろう》
よく行くだるまや・オークワオーストリート店・デイリーストアー・ファミリーマート・ダイソーを見学し、店の人に話を聞いてまとめる。
・商品の並べ方について
・仕入れや発注について
・店で働く人の様子について
・よく売れている商品について
・駐車場や外の様子について等
*この班の児童は、店の内部まで詳しく見せてもらい、見たことのない大きな冷蔵庫があったりして驚き、店で働く人は少しでもたくさん売れるようにいろんな努力や工夫をしていることが心に残ったと感想に書いていた。
《土地利用について》
役場の土木課、企画課、農林経済課やJAの方々から、家・川・道路・田畑について話を聞いたり、自分の目で見に行った。 ・家の多い所
・紀ノ川、佐川、海神川の水の利用や用水路について
・道路の種類や広さについて
・田や畑の多い所
・畑でたくさん作っている物
・田や畑を作っている人々の苦労や楽しみについて等
*この班の児童は、課題が難しく、話し合いにかなり難航し、時間がかかった。自転車で家の 多い所を探しに行ったり、川の様子を見に行ったり、田畑の農作物についてお家の人に聞き 取りをしたり、近所の農家に聞き取りに行ったりと意欲的に取り組むことができた。
10 成果と課題
(1)学習の成果
・一人ひとりが自分の興味・関心を持った課題を設定したので、主体的に活動できた。また、 実際に見たり、聞いたり、作ったりと体験中心の調べ学習だったので、生き生きと学習で きた。
・インタビューのアポイントの取り方や、インタビューの仕方等がわかった。
・グループ発表の練習やリハーサルをしたり、友だちの発表を見たりすることで、いろんな まとめ方を知り、発表の仕方や声の大きさ、立つ位置などを工夫し、よりよい発表ができ るよう頑張れた。
・自分たちの住んでいる「打田町」に対しての関心が深まり、公共施設やお店、田畑やハウス栽培等の仕事に携わる方々とふれあう中で、「打田町」の素晴らしさにふれることができた。
(2)学習して出てきた課題
・学習の進み方に個人差が大きく、内容が深められた子もいたが、課題設定に時間がかかる子もいた。子ども達にこれから調べていく課題についてもっと意識させ、もう少し自分で 進んでできるようにさせたい。
・校外の聞き取り学習等の体験学習を、子ども達だけの力でもっと自主的にさせたいと思うが、安全面を考えると兼ね合いが難しいように思う。
・グループの数が多かったため、個々のグループについての十分な支援ができにくかった。もっと支援ができるようにするにはどうしたらよいのかを考える必要があるように思う。
・ゲストティーチャーの人材確保に努める必要性を感じた。
(3)今後の展望
初めて総合的な学習に取り組み、学習の進め方を学んだ3年生の子どもたち。間に夏休 みをはさみ、長期にわたっての計画であったが、子どもたちは意欲を持って学習に取り組 み、それぞれがテーマにそって興味深く調べ学習を進めることができた。
これからは、さらにそれを発展させて、課題についての疑問や不思議について「こだわ りを持って調べる」態度を育てていきたい。また、この学習を通して、自分を見つめ直すとともに、自分たちのふるさとである打田町を見直すきっかけとなり、自分の町として誇 りを持って未来につなげていってもらいたいものである。